2004-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「われわれ」と寛容さ

(あまり脈絡のないMEMOランダム。「寛容」といってもロックやローティは出てきませぬ。)一人称の「わたし」という代名詞と同じく、「われわれ」という複数形も場所を指し示しているのだけど、その「場」というのはどういうつながりと構成要素から成るのだろ…

詐欺師・気違い

世の中には詐欺師の類の人間は多い。仕事でも出会うことがあるけど、詐欺師みたいなものと、本物の詐欺師とはちがう。根こそぎテイクする詐欺師とちがって、詐欺師みたいなものは、いちおうギブ・アンド・テイクを知っている。できればテイクをたくさん欲し…

世界の限界は計算可能な限界

――思考のなか、思考のまわり、思考のしたにあって、思考されていないもの、しかも還元不能な越えがたい外部性により、思考にとってなお無縁でないもの… (M・フーコー) ――知は広がってゆくにつれて非-知のなかに消えてゆく (J・バタイユ) 昔、数学で事象…

21日の補足

カルチュラル・スタディーズやポスト・コロニアリズムに関しては、それらの新しい視点の導入によってもたらされた成果は大きいと思うけど、自分たちのテリトリー確保を目的としたり、カルスタ・ポスコロに必然的に付随する基準にしたがって作品の価値判断を…

blogデザイン

このblog、デザインの自由度が少ないのがちょっと不満だ。まあ、タダで使わせてもらってて、苦情を言えた筋合いじゃないけど。

ねえ、イラク人って文章を書けないの? (w)

「新潮45」6月号 ―― イラク人質事件犯人グループ直撃 「三人は立派に任務をこなした」 ……渡辺也寸志 ムジャヒディンたちは手放しで三人を褒めたたえた。彼らは「人質」ではなかったのだ──。語られざる「事件の裏を追跡する衝撃の緊急レポート。 この雑誌の記…

『ユリイカ *鬱』5月号

とても参考になった。 鬱病の社会的な側面としては、精神科医療の占める位置の拡大、症状の変化、診断分類の改変、抗鬱薬など薬剤の進歩や、不安や鬱に対する受け皿を文化の側が用意できなくなったことの影響など。 *このへんは swan_slabさんの「新しいう…

文学の空間

「どんな理論の中心にも概念へと分解できない隠喩があるということ…」(N・Bolz)。おそらく文学の領域というのはそこなのだろう。いわば内にある知識の外部。そこは怖い領域でもある。想像力と創造力と修辞力を手にした者だけが、その歪んだ時空間を自在に…

「自由には必ず責任伴う」という駄文の責任は?

もう「自己責任」についてはいろいろ書いたし、法律をやられてる"swan_slabの雑記" さんのところで、法の視点から「責任」の範囲や妥当性について仔細に検討されているので、もう終わりと考えていた。 あと関連して "yeuxquiの日記"さんのところに、 ・・・…

正体を暴露すると「愛」の力だったとか

N・ボルツが『意味に餓える社会』のなかで、近代世界が科学・技術的に脱魔術化され意味(正義や真理など)を喪失してしまったことと、その空白になったところに意味を与えようといって様々なところから持ちかけられる証文や療法などについて書いている。それ…

ボランティア・他者・世界の外(MEMO)

給与をもらう普通の仕事とボランティアの仕事との違いは、どこにあるのだろう? 公共性の有無といっても、公共的なサービスを行なう職種は世の中にいくつもあるわけだし。けっきょくのところ、提供するサービスに対し、お金という対価を求めるか、それとも別…