2004-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ギャラリーでのイコン

近所に小さいギャラリーがあって、現代アートを中心とした展示をやっているのだけど、今日通りかかってなにげに入ってみたら、イコン展をやっていた。日本のイコン画家がロシアのイコンを模写したもので、キリスト教の東方正教会で節目となる十二の聖書のテ…

法に立脚した「自己責任」について

当事者に責任があるというなら、そして実際に費用を請求されるというなら、はたしてその責任がどの程度まで認定されるのかについて、情緒的にではなくロジカルに考えるべきものでしょう。 ということで以下のサイトには、端的に法の立場から(もちろんその人…

メタとかベタとか

確かにベタにたいして向けられるシニシズムなんて気取りやポーズとしてメタを装ってるだけの視点でしかないだろうし、もし梯子を登るなり地中を掘り進むなりしてほんとうにメタなレベルに到達できたとしたら、そこは(比喩的な意味でもそうでなくとも)神や…

「過保護な父親」(「PSIKO」の和田秀樹氏評論より)

精神分析医の和田秀樹氏の「PSIKO」(2003.10)に掲載された「父親−息子関係 過保護な父親という日本の病理」から。 日本では「過保護な母親」がよく話題になります。しかし日本の病理は、むしろ「過保護な父親」によってもたらされるのではないでしょうか。 …

技術倫理という分野

「技術倫理ノート」 http://d.hatena.ne.jp/tshiga/200404 技術倫理というのはこれから技術に関わるすべての分野で欠かせない概念なのかもしれません。人質問題の「自己責任」についての記述もありますが、回転ドア事故・鳥インフルエンザ問題などについても…

精神分析医斎藤学のコメントから

昨日の斎藤環氏に続いて斎藤学氏のコメント引用 「解放3人診察 斎藤学氏に聞く」(東京新聞 2004/4/2) http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20040423/mng_____tokuho__000.shtml ■反発の背景に『女子ども論』 「自己責任論」に代表される本人や家族へのバ…

いまだ冷戦構造に生きる人たち

最終的に「自己責任」という言葉に集約される、人質とその家族にたいするバッシングは、一体どこから来たのだろうか、ということなのだけど・・・、 それには人々の心情にある次の二つが関与していると思われる。 (冷戦時代から続いて今も残る)左右勢力の…

海外協力[B面]

ふぅー、真面目なことばっかし書いてると、どうも心身のバランスがとれない。要するに、どんなに顔や頭や目つきが悪かろうと、海外に行ってそこの土地のため地味に何かやってる連中のほうが、妄想や鬱屈とした心情を抱えてブー垂れてる奴なんかよりは、少し…

海外協力[A面]

いま世界中の発展途上国に、日本人がNGOや青年海外協力隊や個人ボランティアなどで行ってます。もしかして彼らは、ショボいNGOだったり、ヒューマニズムに駆られただけの単純な若者だったり、第二の人生を人の役に立てたいという定年退職者だったり、ときに…

今回の人質事件のまとめ

それぞれが自分たちに都合のいい状況を作ろうとして煽り合戦が繰り広げられた。 家族たちの煽り(ヒステリックな煽り) メディアに登場して煽る 自衛隊撤退を要求して煽る 支援組織の煽り(イデオロギー的な煽り) 自衛隊撤退を要求して煽る 署名活動や、政…

「蛍」

吉村昭 『蛍』(中公文庫)もし人生というものが偶然と必然を縦糸と横糸に紡がれるひとつの織物のようなものだとして、その糸が突然プッツリと切れてしまったとき、それはどちらの糸が切れたと特定することはできるのだろうか。 この短編集の表題にもなって…

小姑社会

日本人の人質問題はいちおうすべて解決して良かった。でもイラクの諸問題はまだ混沌としたままぜんぜん未解決。それにしても、人のことあーだこーだと、男も女々しく*1小うるさい小姑*2になる日本の社会。人質になった三人のうち18才の大学生は別として、ほ…

自作自演と投影

自作自演だって話は2ちゃんで引きこもりの倒錯パラノイア(ネットウヨ。12日の日記参照)が騒ぎ立てて始まったものだと思うけど、自作自演こそ彼らが四六時中やっていることなんだよなぁ。つまりビョーキな彼らの「投影」という心理的機制も働いてるのだろ…

パウエル国務長官のインタビュー

http://www.scoop.co.nz/mason/stories/WO0404/S00167.htm (原文)拙訳(直訳調) パウエル国務長官: 彼らが危険エリアに入って行くリスクを引き受けたということを、すべての者が理解すべきだ。もし誰も進んで危険を引き受けないなら、私たちは前進するこ…

パウエル国務長官のインタビュー

三人の人質が解放されたのは良かった。けれども、まだまだバッシングが待ってるのかも。

自己責任の明細書(迷惑という項目なし)

自己責任というのを、人質になった三人にすべての責任があるという言い回しで使われている向きもあけど、そりゃ言い過ぎでしょうね。 自己責任というのは、危険な場所に自らの意志で飛び込んで行くときに、降りかかった災難は自分で引き受けざるを得ないとい…

1/3は自業自得?

もし日本人がイラクに入ってなんらかの原因で死ぬことがあったら、それは自己責任で仕方ない。三人の場合も、ほんとうはそれで終わるのだ。だが誘拐され人質になって政府に要求が突きつけられるという、彼らだけの問題ではなくなってしまったので大騒ぎにな…

パラノイア化する社会

以前に別のところで書いたことがある、ローカル掲示板でヒンシュクを買っていた引きこもりのキチガイのその後のこと。あまりにも自作自演が度を超してるので、とうとう管理人からコテ(固定ハンドル)を剥奪されてしまった。それでも少し名無しで悪態ついて…

理不尽な論理は外に出る

ルワンダ内戦後にも日本のNGOが入って、難民キャンプなどで支援活動をしていた。当時まだ情勢が安定してなかったので、PKOで派遣された自衛隊の隊員がNGOスタッフの護衛に当たったりして感謝されていた。もしあのときにNGOのスタッフが誘拐されるようなこと…

回転ドア事故は母親に責任にがあるのか?

六本木ヒルズの回転ドア事故について、母親に責任にがあるという話も出てるみたいで吃驚した。手をしっかり握って離れないようにしてなかったからだって。じゃあ、手錠でもかけて繋いでおけというのか。だいたい、街なかの商業施設やデパートを一人や友だち…

因果論

何か物事が起きたとき、人は因果関係を単純にして理解しようとする傾向がある。原因一つで即結果が生じたり、あるいは介在する条件(縁)をひとつくらいにして、すぐ結果がもたらされたことにするのだ。ふつうはそれを逆に辿って、これこれの原因(〜のせい…

戦争ビジネスという巨大市場

1. 米国のディレンマ シーア派の主張も受け入れるかベトナム化か 2. 邦人誘拐と自衛隊 3. 戦争関連業務の民間委託と外国委託 1.米国のディレンマ ― シーア派の主張も受け入れるかベトナム化か イラク情勢が滅茶苦茶だ。もうベトナム戦争化の様相を見せ始め…

はじめに

どんなサイトやページでもそうだけど、ここのWeblogも、知への(ということは未知への)向き合い方に真摯さと誠実さがあってとても参考になるサイトと、訳の分かったようなことを言ってるけれど何も分かってないということがすぐ分かってしまうサイトと、二…